BRICsの台頭と米ドルの終焉 

BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)が拡大し、サウジアラビアやイランなどの新たな6カ国が加盟しました。

この動きが、アメリカのドル支配が終焉を迎える兆候であり、ドルが国際決済で使われなくなることで、アメリカ経済が深刻な打撃を受ける可能性がでてきました。

BRICsの影響力が増大し、G7や国連といった既存の国際秩序が揺らいでいます。

また、中東の国々が中国の介入によって和解し、新たな世界秩序が形成されつつあります。

日本については、この新しい秩序の中でどのような立場を取るべきかが問われており、これからの世界情勢が大きく変わる転換点に来たと言えましょう。

脱ドル化の動き

BRICSは米ドル依存からの脱却を目指しており、以下の取り組みを進めています:

  1. 加盟国間での自国通貨建て取引の促進
  2. 共通通貨の創設の検討
  3. BRICS銀行(新開発銀行)の設立と活用

これらの動きは、世界の外貨準備における米ドルの比率低下につながっています。

課題と展望

しかし、BRICSの共通通貨構想には課題も多く、実現へのハードルは高いと考えられています。また、BRICS内での中国の経済的優位性や加盟国間の政治的な温度差も存在します。

とはいえ、BRICSの台頭と脱ドル化の動きは、長期的には米ドルの基軸通貨としての地位を脅かし、世界経済の多極化をもたらす可能性があります。