レイ・ダリオ著『変わりゆく世界秩序』

レイ・ダリオ著『変わりゆく世界秩序』(”Principles for Dealing with the Changing World Order”)は、経済学者であり投資家であるレイ・ダリオが世界の経済・政治的変動を理解するためのフレームワークを提供する一冊です。本書では、歴史的な視点から、国家の興隆と衰退、経済のサイクル、金融システムの変遷について詳述されています。

主な内容

  1. 歴史的サイクルの理解: ダリオは、歴史的なサイクルの中で、国家や帝国の興隆と衰退が繰り返されていることを示し、それが現在の世界秩序にも当てはまると説いています。彼は、このサイクルを理解することが未来を予測する鍵だとしています。

  2. グローバル・パワーのシフト: ダリオは、現在の世界が米国から中国へのパワーシフトの真っただ中にあると論じています。彼は、アメリカの覇権が衰退し、中国が新たなグローバル・リーダーとして台頭する過程を歴史的なパターンと比較しながら分析しています。

  3. 経済と金融システムの分析: 本書では、インフレ、デフレ、財政政策、通貨制度など、経済と金融システムに関する複雑な要素を歴史的な視点から説明しています。特に、現在の経済状況が過去のどの時代と類似しているかを探り、その教訓を現代に応用することの重要性を強調しています。

  4. 未来の展望: ダリオは、今後の世界の動向について、複数のシナリオを提示しています。彼は、国家間の対立、経済危機、社会の不安定化などが今後どのように展開する可能性があるかを探り、個人や企業がどのように備えるべきかについても言及しています。

結論

『変わりゆく世界秩序』は、歴史的な視点を持って現在の世界情勢を理解し、未来を予測するための重要な洞察を提供する書籍です。特に、経済や政治に関心のある人々にとっては、非常に示唆に富んだ内容となっています。

 
テルの感想
 
グローバル・パワーのシフトの状況を考えると、中国がパワーを持つでしょう。
中国と仲良くすることは日本にとって重要な点だと思います。移民も中国から多く入るでしょう。
中華街に見られるように中国は親しみがあります。老子、荘子、孔子などや四書五経、中世では
漢文が使われていたり、空海も中国で修行しています。テルも大学で中国語を学んでいます。
中国の時代が来れば受け入れます。